一昨日手に入ったCDのうちのもう一枚。
オイストラフのそれもとても面白いものでした。
モスクワ音楽院のホールでの演奏会の模様なのですが
明らかに客席の後ろっから録ってます。的な音で(笑)
まるではるか昔の学生時代、公開試験などがあると
友達に頼んで自分の演奏をテレコに録ってもらっていた
あの感じなので物凄ーっく懐かしいのだっ(>_<)!
CDの解説に「semi-amateur」とか書かれていましたが(笑)
録音に携わったのは音楽院の先生か、もしかしたら
放送部の部員たちが部活の一環で録ってたのかもしれない。
だって学校なんだもん(放送部があったかどうか知らんが。笑)。
しかもその懐かしさを倍増させているのが
ピアノ伴奏でのビュータンのVnコンツェルトの演奏!!
気分はまるで卒演っ(オイストラフの卒演って凄すぎ。笑)!
ただ・・、卒演とも普通の演奏会とも違う点が一つだけ。
それは客席にありました。
お客様が実に「遠慮の無い咳」をするのだ。
「ウェッヘ ウェッヘ!ゲーッヘゲッヘゲヘ!」
おおおおっちゃん だ、大丈夫かっ??
と思わず背中ポンポンしたくなるような咳を皆がするんだ(苦笑)。
まぁ10月のモスクワ・・風邪が流行ってたのかもしれないですし
1950年ころ 「録音」という概念が全ての人の意識に上るまで
レコードが日常生活に浸透していたかどうかも解りませんしね。
でも、そんな客席の様子を吹っ飛ばす勢いのある
オイストラフの名演に次ぐ名演!
ルクレールのソナタにレーガーの無伴奏曲
そしてビュータンのコンツェルト全4楽章(3.4が神業!)に小品3曲。
ここまででも凄いと思うのに、さらにベートーヴェンの3番のソナタに
小品が他に3曲あったんですと!
残念ながら録音が失われてしまって入ってないのでした。
でも一晩でそれだけ弾くって凄すぎるっ!
しかも自分の教えてる学校でのコンサートだもん、
そんなに気合の入った特別なコンサートじゃないよねぇ・・
ひょっとしたらよくある演奏会なのかもしれない。
それでこれだけのレパートリー!これだけのラインナップ!
しかも多分アンコールピースだったんだろう最後のトラックの
ショパンのノクターン。 繊細な最後の最後の音まで ただの一度も
集中力が切れなかったのでした(まごうことなきライブ録音だからね)。
どうゆうタフさだ(@_@)!驚嘆に値しますっ。
巨匠(でもこの時は50前だからまだ巨匠とは言われて無いかも)の
凄さとは演奏のテクニックだけでは無いと 改めて頭が下がりました。
本当にお気に入りの一枚になりました(^_^)!
んが、これはスピーカーでしか聴けないCDである・・。
「ウェッヘ ウェッヘ!」をイヤホンで聴くのは勇気が要るので・・(苦笑)。
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